赤ちゃんの寝具
赤ちゃんを寝かせる敷き布団やマットレスは、固めのものを——消費者庁が「ふかふか」を避けるよう書いているわけ
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赤ちゃん用の敷き布団やマットレスを選ぶとき、やわらかいほうが寝心地がいいように思えます。消費者庁の答えは反対で、固めのものを使いましょう、でした。
うつぶせになったとき、やわらかい寝具には顔が埋まってしまうからです。寝かせる場所と、周りに置く物にも、書かれていることがあります。
ここでは、寝具を選ぶときの向きと、寝かせる前に見ておく所を、消費者庁の2つの配信から拾います。
・敷き布団やマットレスは、固めのものを使う
・寝かせる場所は、できるだけベビーベッドにする
・1歳になるまでは、あお向けに寝かせる
なぜ、やわらかい寝具は避けたほうがいいの?
うつぶせになったとき、顔が埋まって鼻や口がふさがるおそれがあるからです。消費者庁の配信「Vol.529」は、寝具の注意点の最初にこの理由を挙げていました。
ふかふかの柔らかい敷き布団、マットレスや枕は、うつぶせになった場合、顔が埋ってしまい、鼻や口が塞がれ、窒息するリスクがあります。
この文は、Vol.529 が挙げた注意点の最初の項目です。項目の見出しには「敷き布団やマットレスなどは、固めのものを使用しましょう!」とありました。
Vol.529 には、寝具が関わった事故の例が2つ載っていました。どちらも0歳の子で、羽毛布団が顔に被さった例と、ベッドの周りに丸めて置いた布団とベッドの間に頭が挟まった例です。
Vol.570 にも、医療機関から寄せられた例がありました。5か月の子を普段から使っていた低反発マットに寝かせ、家事のために30分ほど離れていたところ、うつぶせで顔がマットに埋もれていたという例です。
この子にとっては初めての寝返りだったようだ、と書かれています。抱き上げて心臓マッサージをしたところ呼吸が戻り、搬送のときには意識がはっきりしていたそうです。
Vol.570 は、事故の例の前に、厚生労働省の人口動態調査(令和2年)の数も引いていました。交通事故を除く不慮の事故で亡くなった4歳以下の子は93名で、そのうち不慮の窒息は63名です。
その約9割が1歳以下で起きていた、と配信は続けています。窒息で亡くなった子の多くが、赤ちゃんの年齢にあたる数です。
消費者庁は、ふかふかの寝具による窒息について、以前から配信を重ねてきました。Vol.529 の参考欄には、過去の配信として「ふかふかの寝具による窒息にご注意!」の題も並んでいます。
「固め」とは、どのくらいの硬さのこと?
配信には、数字の基準は書かれていません。Vol.570 は、顔が埋もれないようにするための目安として「硬めのもの」と書くにとどまります。
子どもがうつぶせで寝て、顔が柔らかい寝具に埋もれないよう、敷布団やマットレス等の寝具は硬めのものを使用しましょう。
マットレスの表示票にある「かため」「ふつう」は、消費者庁の品質表示の規程が測り方と数字で決めた言葉です(マットレスの硬さの表示の記事)。ただ、その規程の「かため」と、この配信の「硬め」が同じ意味だとは、どちらにも書かれていません。
手元の寝具で確かめるなら、顔が沈み込まないかを見るのが、配信の書き方に沿った見方です。
寝かせる場所は、大人のベッドでもいいの?
配信は、できるだけベビーベッドで寝かせるよう書いています。添い寝をしたまま大人が寝込んでしまったり、大人の体で押してしまったりする事故を防ぐためです。
寝かしつけの時に、添い寝をして意図せず寝込んでしまう、また同じ寝具で就寝している際に大人の身体の一部で圧迫してしまわないように、できるだけベビーベッドで寝かせましょう。
Vol.570 は、ベビーベッドを使うと、窒息だけでなく転落などの事故も避けられる可能性がある、と続けます。使うときの注意も1文ありました。
ベビーベッドを使用する際は、対象年齢を守り、取扱説明書を良く確認して適切に使用しましょう。
寝かせる前に、何を見ておけばいい?
寝具の硬さ・掛け布団・顔の近くの物・寝かせる向きの4つです。2つの配信の注意点を、確かめる順に並べます。
| 見る所 | 配信の書き方 | 出どころ |
|---|---|---|
| 敷き布団・マットレス | 固め(硬め)のものを使う | Vol.529・Vol.570 |
| 掛け布団 | 赤ちゃんが払いのけられる軽いものにする | Vol.529・Vol.570 |
| 顔の近くの物 | タオルやぬいぐるみ、ひも付きの物を置かない | Vol.529・Vol.570 |
| 寝かせる向き | 1歳になるまでは、あお向け | Vol.570 |
| 寝かせる場所 | できるだけベビーベッド | Vol.529・Vol.570 |
顔の近くの物について、Vol.529 はこう書いていました。
掛け布団以外でもタオルやぬいぐるみなど、顔を覆ってしまうようなものはベッド周りには置かないようにしましょう。
寝かせる前に、次を1つずつ見ておくと抜けが減ります。
- 敷き布団やマットレスに、顔が沈み込まないか
- 掛け布団は、赤ちゃんが自分で払いのけられる軽さか
- ベッドの周りに、タオル・ぬいぐるみ・丸めた布団がないか
- 枕やよだれかけに、ひもが付いていないか
- あお向けに寝かせたか
自分の家なら、どこから手を付ける?
- やわらかいマットや敷き布団を使っている:顔が沈み込まない、固めのものに替える
- 大人のベッドで一緒に寝ている:できるだけベビーベッドに寝かせる
- ベビーベッドを使っている:対象年齢と取扱説明書を確かめ、ベッドの周りに物を置かない
- 寝返りを始めた:顔の周りの物と、敷き寝具の硬さを見直す
この記事で扱っていないこと
- どの商品が固めか:配信は、特定の商品や数字の基準を示していません。この記事でも、どれを買うかは書きません
- 医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合:Vol.529 は、その場合を除くと書いています。かかりつけの医師の話を先にしてください
よくある質問
大人用のマットレスの「かため」を選べば、赤ちゃんにも使える?
配信には、大人用の「かため」でよいとは書かれていません。寝かせる場所として挙がっているのは、できるだけベビーベッド、です。表示票の「かため」の決まりはマットレスの硬さの表示の記事にまとめました。
古い赤ちゃん用のマットレスを手放すときは?
大きさや作りによって、市町村の扱いが分かれます。ばね入りのマットレスの扱いはスプリングマットレスの処分の記事に書きました。
出典
- 消費者庁「Vol.529 赤ちゃん用の寝具に適しているのは、ふかふか? それとも固め?」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20201105/
- 消費者庁「Vol.570 就寝時の子どもの窒息事故に注意しましょう。ベビーベッドを利用することで避けられる事故があります。」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20211028/
上の出典を引いて確かめた日:
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